御書

3月度座談会御書講義 諸法実相抄(2012年)一閻浮提第一の御本尊を信じさせ給へ

平成24年(2012年)3月度の座談会御書は諸法実相抄です。諸法実相抄は日蓮大聖人が文永10年(1237年)5月に流罪の地、佐渡の一谷(いちのさわ)で著されて最蓮房に与えられたお手紙であり、万人成仏の根拠・裏付となる法理があかされた御書です。座談会御書としても、要所要所が幾たびも採用されている本当に重要な御書です。

平成24年3月度の大百蓮華の巻頭言「わが壮年部よ!同志の城を頼む」において、池田名誉会長は、尊極の当体である仏界(宝塔)の存在を確信する信心と実践の要法に深く触れられています。

まさに、今回、平成24年3月度の大百蓮華の巻頭言こそ、3月度(H24)座談会御書、諸法実相抄のこれ以上はない講義ではないかと思えてなりませんでした。3月度の大百蓮華巻頭言を熟読されることをお奨めします。

諸法実相抄(しょほうじっそうしょう)の本文

『一閻浮提第一の御本尊を信じさせ給へ、あひかまへて・あひかまへて・信心つよく候て三仏の守護をかうむらせ給うべし、行学の二道をはげみ候べし、行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候、力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし(御書全集1361ページ10行目~13行目より引用)』

諸法実相について

諸法実相の『諸法』とは、現実世界の「あらゆる存在」そして「あらゆる現象」のことです。日蓮大聖人は、諸法とは「地獄界から仏界までの十界の衆生とそれぞれの環境世界」であると仰せです。

『実相』とは、これら森羅万象を貫く「究極の真理」のことです。日蓮大聖人は、この究極の真理(実相)のことを「妙法蓮華経」であると明かされました。

そして、諸法実相とは、仏の智慧の眼から見れば『諸法はそのまま実相の現れ』であるということです。

究極の真理(実相)は、諸法の奥に秘められたものでもなく、諸法から離れた遠い存在でもないのです。

すなわち、諸法実相とは、凡夫の我々が地獄界の苦悩に喘いでいても、本来の生命は尊極の当体であり、必ず仏界の境涯を開き、仏国土へと変革していけるという法門なのです。

諸法は尊極の当体の現れ。このことを覚知していくための修行が自行化他にわたって南無妙法蓮華経を唱えていくことに他なりません。