発心と抱負・決意

歴代今年の漢字の理由|2017年は『北』・新年の抱負2018の行方

2017年(平成29年)の今年の漢字は『北』に決定しました。マスコミでも既に清水寺の森清範貫主が特大の和紙に大筆で豪快に一字をしたためる模様は披露されています。

今年の漢字は、日本漢字能力検定協会が実施する毎年恒例のイベントです。その年をイメージする「漢字一文字」を日本全国から公募して、最も応募数の多い漢字一字を、『その年の世相を表す漢字』として、原則12月12日の「漢字の日」の午後に京都府京都市東山区の清水寺で発表するものです。

12月12日を漢字の日とする理由は、「12月12日」を『いいじいちじ』と読んで、毎年「いい字」を少なくとも「一字」は覚えてほしいという願いを込めた、というものです。

この記事では、2017年の今年の漢字となった「北」が意味する理由や歴代の今年の漢字について述べています。また、併せて、明年の世相にも思いを寄せつつ、新年の抱負を表明する時期でもあることから、その点にも触れています。

2017年 今年の漢字は『北(きた)』に決定

2017年の今年の漢字は、原則どおりに漢字の日の12月12日(火曜日)に発表されました。

今年の応募総数は「15万3,594票」で、その内「北」が7,104票を占めて第1位となり、今年の漢字に決定しました。第2位以降、今年の漢字に漏れた「漢字一字」は以下のとおりです。

  • 2位:政
  • 3位:不
  • 4位:核
  • 5位:新
  • 6位:選
  • 7位:乱
  • 8位:変
  • 9位:倫
  • 10位:暴

2位以降もやはり、今年の世相として思い当たる節が充分にあります。

今年の漢字が『北』となった理由は何か

2017年の今年の世相が北となった理由としてすぐに思い浮かぶのはやはり「北朝鮮」の問題です。しかし、これ以外にも、今年の漢字「北」の意味するところは以下のようなものでした。

  • 北朝鮮の度重なる弾道ミサイルの発射や核実験で、その動向に脅威と不安を感じた年。
  • トランプ米大統領が来日の折、北朝鮮による拉致被害者家族との面談があり、日本国民が北朝鮮拉致問題を再認識した年。
  • 九州北部での記録的豪雨によって甚大な被害が発生した年。
  • 北海道産のジャガイモの供給が滞り、ポテトチップスが一時販売休止になった年。
  • 大谷翔平選手の大リーグへの移籍、早稲田実業高校の清宮幸太郎選手の入団などで北海道日本ハムファイターズに注目が集まった年。
  • 「キタ」サンブラックが現役最強馬として大活躍した年。

過去 歴代の今年の漢字はどうであったか

今年、2017年で23回目の発表となった「今年の漢字」ですが、過去・歴代の今年の漢字は何であったか。初回、1995年(平成7年)から一覧表にして、以下に掲示しています。












歴代の今年の漢字
1995年(平成7年) (シン/ふるう・ふるえる)
1996年(平成8年) (ショク・ジキ/くう・くらう・たべる)
1997年(平成9年) (トウ/たおれる・たおす)
1998年(平成10年) (ドク)
1999年(平成11年) (マツ・バツ/すえ)
2000年(平成12年) (キン・コン/かね・かな)
2001年(平成13年) (セン/いくさ・たたかう)
2002年(平成14年) (キ/かえる・かえす)
2003年(平成15年) (コ/とら)
2004年(平成16年) (サイ/わざわい)
2005年(平成17年) (アイ)
2006年(平成18年) (メイ・ミョウ/いのち)
2007年(平成19年) (ギ/いつわる・にせ)
2008年(平成20年) (ヘン/かわる・かえる)
2009年(平成21年) (シン/あたらしい・あらた・にい・さら)
2010年(平成22年) (ショ/あつい)
2011年(平成23年) (ハン・バン/きずな・ほだす)
2012年(平成24年) (キン・コン/かね・かな)
2013年(平成25年) (リン/わ)
2014年(平成26年) (ゼイ・セイ/みつぎ)
2015年(平成27年) (アン/やすい・やすんじる・いずくんぞ)
2016年(平成28年) (キン・コン/かね・かな・こがね)
2017年(平成29年) (ホク・きた そむく・にげる)

2018年の新年の抱負について

2018年・清新な新年を迎えるにあたり、「新年の抱負」の表明は欠かせません。特に会社・企業での新年の挨拶の折りに披露する「新年の抱負」は、年明けの朝礼では欠かせないものです。この場合の抱負については、会社の仕事に対する姿勢の表明となり、社員1人1人が求められる場合もあります。

これら、仕事として半ば義務的な「新年の抱負」をよそに、個人個人が良い一年とするために抱く、あるいは表明するという行為も、老若男女を問わず行われています。新年の抱負の「実現の有無」はともかく、こういった点は日本の国民性の良いところではないかと思います。2018年も是非、新年の抱負を決めてまいりましょう。

さて新年の抱負にもランキングがあるので、これを参照する人も多いのですが、それは、自身のことでありながらなかなか決められないことが原因のようです。

ここで、今年の漢字を参考に、自分自身の新年の抱負を「漢字一字」に込めてみるということを提案したいと思います。まずは、漠然とで良いので「一字」を決めます。そして、この一字をテーマにご自分の心と相談し、また、イメージを膨らませていきます。

すると、自分を見つめることが出来るので、意外と自分にふさわしい「新年の抱負」が出来上がります。漢字一字から「文章」としての新年の抱負(今年の抱負)が誕生するのです。ただし、先ず決めるのは「漢字一字」であって「四文字熟語」ではありません。四文字熟語の場合、発想の内容が狭められてしまいます。

是非、お試し下さい。