上行菩薩(じょうぎょうぼさつ)とは何かについて。以下、青年教学3級試験(初級試験)の出題範囲の項目にある「上行菩薩」について要点をまとめています。また、文末には、関連する練習問題と解答を掲載しています。
上行菩薩
日蓮大聖人が、ただ一人先駆けて末法の法華経の行者として法華経を身をもって読まれたこと。それは、大聖人が釈尊から末法弘通の付嘱を受けた上行菩薩に当たることを証明している。
法華経従地涌出品第15では、地涌の菩薩は世間の泥沼にあって煩悩に左右されず清らかな覚りの華を開き実をならせる蓮華であると説かれている。法華経如来神力品第21では、地涌の菩薩は現実世界で人々の闇を照らす太陽や月であると説かれている。
これは、上行菩薩が釈尊滅後に釈尊に代わって人々を成仏へと教え導く「末法の教主」であることを示している。また、大聖人が、自ら「日蓮」と名乗られて、法華経の行者として民主救済の行動を貫かれたことは、経文に説かれる太陽・月・蓮華の働きを発揮されたものと拝される。
久遠元初の自受用報身如来
日蓮大聖人は、外面の姿やはたらき(外用:げゆう)においては、釈尊から付嘱を受けた、地涌の菩薩の上首(指導者、中心者)である上行菩薩であるが、大聖人の内心の覚りの境涯(内証:ないしょう)においては、「久遠元初の自受用報身如来(くおんかんじょのじじゅゆうほうしんにょらい)」である。
久遠元初の時とは、唱題の実践で、凡夫が妙法を自身の生命に開き顕す根源的な成仏の時。
私たちが南無妙法蓮華経を信じて自身の内なる妙法を開き顕すことは、自身に久遠元初の仏の生命境涯を現す事である。
- 自受用報身=自受用身:ほしいままに受け用いる身。
- 報身:智慧を具え功徳の果報に満ちた仏の身。
上行菩薩に関する練習問題
【問1】「日蓮大聖人が、ただ一人先駆けて末法の法華経の行者として法華経を身をもって読まれたこと。それは、大聖人が釈尊から末法弘通の付嘱を受けた【 A 】に当たることを証明している」、の文の【A】に入る言葉は何か?
【問2】「地涌の菩薩は世間の泥沼にあって煩悩に左右されず清らかな覚りの華を開き実をならせる蓮華である」、と説かれているのは法華経の何と言う「品」か?
【問3】「地涌の菩薩は現実世界で人々の闇を照らす太陽や月である」、と説かれているのは法華経の何と言う「品」か?
【問4】「上行菩薩は釈尊滅後に釈尊に代わって人々を成仏へと教え導く【 B 】である」、の文の【B】に入る言葉は何か?
【問5】日蓮大聖人は、外面の姿やはたらきにおいては、釈尊から付嘱を受けた、地涌の菩薩の上首である上行菩薩であるが、大聖人の内心の覚りの境涯においては、永遠の仏である。永遠の仏の名前は何と言うか?
【問6】「久遠元初の時とは、唱題の実践で、凡夫が妙法を自身の生命に開き顕す根源的な【 C 】の時である」、の文の【C】に入る言葉は何か?
<練習問題の解答>
問1:上行菩薩
問2:法華経従地涌出品第15
問3:法華経如来神力品第21
問4:末法の教主
問5:久遠元初の自受用報身如来
問6:成仏