御書

4月度座談会御書講義 四菩薩造立抄(2022年)日蓮がごとくにし候え

2022年4月度の座談会での拝読範囲となっている御書では、「師弟不二の実践で広布拡大を」を決意し、栄光の「5.3」へ勇躍前進していくためのご指導が認められています。しっかり、研鑽して参りましょう。

御書のタイトル(題号)は「四菩薩造立抄(しぼさつぞうりゅうしょう)」です。

この記事では、拝読範囲の研鑽や講義のために、御文の通解や仏法用語及び池田先生の指導などを紹介しながら、重要なポイントをおさえるようにしています。また、座談会拝読御書は、大百蓮華に掲載されるほかに、観点を変えた解説が「聖教新聞」にも掲載されますので、その掲載日もお知らせしています。

(2022年4月度)座談会御書「四菩薩造立抄(しぼさつぞうりゅうしょう)」の背景と大意

今回拝読する座談会御書「四菩薩造立抄」の概要について述べます。

日蓮大聖人が著された時期(年代):弘安2年(1279年)5月17日。

本抄を与えられた人物:富木常人(ときじょうにん)・下総の国(千葉県北部)の門下。

本抄の背景や大意など

日蓮大聖人は末法の一切衆生を救うための「御本尊」を法華経に説かれる「虚空会の儀式」を用いて顕されました。虚空会の儀式で釈尊は、「久遠の弟子である地涌の菩薩」を大地から召し出し、自身の滅後の末法の妙法流布を託しています。

そして、末法の妙法流布を託された地涌の菩薩の上首こそ、この「御本尊」を顕された、日蓮大聖人ご自身であるとされています。

本抄(四菩薩造立抄)ご執筆当時、大聖人の弟子の中に、己義(自分勝手な理由)を唱える者がおり、大聖人の弟子であるならば、大聖人のごとく修行すべきであると、「師弟不二」の信心を教えられています。

(2022年4月度)座談会御書「四菩薩造立抄(しぼさつぞうりゅうしょう)」の講義

今回拝読する座談会御書「四菩薩造立抄」の拝読範囲は

御書新版 1,341ページ3行目~4行目

御書全集 989ページ11行目~12行目

本文「四菩薩造立抄」

「総じて、日蓮が弟子と云って法華経を修行せん人々は、日蓮がごとくにし候え。さだにも候わば、釈迦・多宝・十方の分身・十羅刹も御守り候べし。(新版 御書全集1,341ページ3行目~4行目より引用)」

通解「四菩薩造立抄」

総じて日蓮の弟子といって法華経を修行する人々は、日蓮のようにしなさい。

そうするならば、釈迦仏、多宝仏、十方分身の諸仏、十羅刹女も必ず守護されるであろう。

重要な御文と語句「四菩薩造立抄」

多宝(たほう)とは:法華経見宝塔品第11で出現した多宝如来のこと。釈尊の説いた法華経が真実であることを保証した仏。

十方の分身(じっぽうのふんじん)とは:衆生を教化するため、十方(東西南北の四方と、東北・東南・西北・西南の四維と、上下の二方を合わせたもの。空間的に全宇宙を表している)の世界に身を分かち現した仏のこと。

十羅刹(じゅうらせつ)とは:諸天善神として、正法を持つ人を守る10人の女性の羅刹のこと。

講義のポイントと解説「四菩薩造立抄」

※ ここでは、池田先生の指導は引用しないで簡潔に。
正しい師匠を持つ生き方こそ、幸福と勝利の人生を開きゆく直道です。中でも、仏法の実践においては、どこまでも「師匠の仰せどおりの実践」でなければいけません。師弟不二の精神に立つことです。

そして、師弟不二の信心と行動や振る舞いがあるところ、周囲の一切を味方に変え、広宣流布を前進させていくことが出来るのです。そしてこれは、方法論や観念ではありません。「さだにも候わば、釈迦・多宝・十方の分身・十羅刹も御守り候べし」とあるように、師弟不二の実践が、諸天善神、すなわち、一切の宇宙の働きを揺り動かすと仰せなのです。

創価学会(SGI)が世界192ケか国地域に広宣流布出来た背景には、創価三代の子弟による、「師匠の仰せどおりの実践」、死身弘法の精神があったことを忘れてはなりません。

池田先生の指導と「四菩薩造立抄」及び所感・感想・決意

池田先生は「大聖人の仰せのままに、南無妙法蓮華経を広宣流布している団体は、創価学会しかない」と言われています。そして、「大法則にのっとって進む学会がどれほど偉大か・・・私たちの心が、どれほど尊いか」とされ、次のように結論されています。

【いわば、南無妙法蓮華経は、大宇宙を貫くリズムであり、私たちの住む太陽系も、南無妙法蓮華経の音律で大驀進しているのである】と。

ともすれば焦りの中、策に走ったり、方法論にとらわれてしまうことがありますが、そうではなく、まず、ご本尊の前から最高で出発し、そうすることで、最高の作戦の実現に取り組んで参りたいと思います。大宇宙をも動かすご本尊の功力を「信じて」行じて参りましょう。本抄を学んだ上は、ここに「学」が整い、「信・行・学」が具わるものと確信したいと思います。

「四菩薩造立抄」拝読範囲の参考資料

師弟不二の在り方についての大聖人の御文の仰せと、池田先生の指導です。

「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか」
(諸法実相抄:御書新版1791頁・御書全集1360頁より引用)

創価学会の「創立の原点」とは、まさしく「大聖人の精神」に立ち返ることである。
ここに、初代、2代、そして3代の創価の師弟を貫く魂がある。
(中略)
「日蓮が如く」との仰せを違えず、創価の三代は「不惜身命」「死身弘法」の決心で、「三類の強敵」「三障四魔」との大闘争を勝ち越え、「悪口罵詈」「猶多怨嫉」の大難を乗り越えてきた。
だからこそ、釈迦・多宝・十方の諸仏の守護も厳然と現れたのである。
無量無辺の諸天善神も、じっとしてなどいられない、創価の師弟の如説修行の戦いであったのだ。
(創立記念日祝賀協議会でのスピーチ:聖教新聞2006年11月1日付より引用)

(2022年4月度)座談会拝読御書の聖教新聞掲載日

2022年4月度の座談会拝読御書「四菩薩造立抄」は【4月3日付け】の聖教新聞にも解説などが掲載されています。