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初級試験(青年3級試験)2017 立正安国論のポイントと練習問題

青年部教学試験3級と教学部初級試験の特集

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2017年9月24日実施の教学部初級試験(青年部教学試験3級)における、出題御書「立正安国論」の出題範囲「第9段と第10段」について、重要なポイントをまとめています。また、練習問題も掲載しています。

今回、初級・3級で学ぶ範囲は、立正安国論の結論ともいうべきところです。「立正安国」の精神を学んで参りましょう。

練習問題は文末に掲載しています。

立正安国論の背景と概要

「立正安国論」は日蓮大聖人が39歳の時、文応元年(1260年)7月16日、時の実質的な最高権力者である北条時頼に提出された「国主諌暁(こくしゅかんぎょう)の書」です。

客(=北条時頼を想定)と主人(=日蓮大聖人を想定)による「10問9答」の問答形式で記されています。

「立正安国論」執筆の直接の動機は、大地震・大風・洪水等の自然災害が相次ぐ中で「正嘉の大地震」が起きたことです。

題号の「立正安国」について

「正を立て、国を安んず」と読みます。人々の心に正法を確立(立正)して、社会の繁栄と平和を築く(安国)という意味です。

立正安国論の初級試験(青年3級試験)出題範囲のポイント

2017年9月実施の初級試験(青年教学3級試験)の出題御書である「立正安国論」の出題範囲は、全10段(1段~10段)の内、「第9段」と「第10段」です。そのさらなる内訳は以下のとおりです。

【第9段】
① 第41章:正法・正師に帰依することを願う(31ページ1行目から6行目)
② 第42章:二難を予期し謗法の対治を促す(31ページ7行目から18行目)
(第43章~第45章は略)
③ 第46章:結論として立正安国を論ずる(32ページ13行目から17行目

【第10段

第47章:客「私も共に戦おう」(32ページ18行目から33ページ4行目)

上記に沿って、学習のポイントを述べていきます。

立正安国論の第9段のポイント

第9段の「第41章:正法・正師に帰依することを願う」で「客」は、悪僧への布施を止めて正しい僧を重んじる決意を表明します。
これに対して「主人」は、「第42章:二難を予期し謗法の対治を促す」の冒頭で、その客の心の変化を喜んで、「鳩化して鷹となり雀変じて蛤と為る、悦しきかな汝蘭室の友に交りて麻畝の性と成る(御書31ページ)」と語ります。

そして、本章(42章)の最後では、「汝須く一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を祈らん者か(御書31ページ)」と強調します。

一身の安堵(いっしんのあんど):個人の生活の安泰や一家身内の幸福のこと。
四表の静謐(しひょうのせいひつ):世界の平和と、これに基づく国家の安定のこと。

これは、「一身の安堵を願うのであれば、四表の静謐を祈るべきである」と示した重要な御文です。つまり、この御文の一節は、為政者に対する諌暁(かんぎょう:諫めること)ではありますが、それと同時に、『主権在民の現代においては、私たち1人1人の永遠の実践の指標』であるということです。

第9段の最後「第46章:結論として立正安国を論ずる」での「主人」の呼びかけとなる以下の御文は重要です。

「汝早く信仰の寸心を改めて速に実乗の一善に帰せよ(御書32ページ)」

「信仰の寸心」との仰せについて

当時の天変地夭は国土全体に及んでいましたが、それを転換する「根本の方途」は、私たち人間の「心」、つまり『信仰の「一念」』を改めることにあるとの仰せであり、全ての現実変革は1人の人間革命に始まるということを学ばねばなりません。

立正安国論の第10段のポイント

そして「立正安国論」は、第10段『第47章:客「私も共に戦おう」』における「客」の次の「決意(誓い)の言葉」で締めくくられます。

「唯我が信ずるのみに非ず又他の誤りをも誡めんのみ(御書33ページ)」

上記を通解すれば「ただ自分一人が信じるだけでなく、他の人々の誤りをも制止していこう」ということです。この御文の一節に学ぶべき重要な点は以下の2つです。

①「立正安国」における「立正」とは、「安国」が達成されるまで、どこまでも貫いていく不撓不屈の行動であるということ。

②「主人の言葉」ではなく「客の誓い」で結ばれていることは、「立正安国」に立ち上げる弟子が陸続と師の行動に続いていかねばならないという『広宣流布の原理』を示しているということ。

立正安国論の練習問題(2017年の初級・青年3級向け)

【問1】「『立正安国論』は日蓮大聖人が39歳の時、文応元年(1260年)7月16日、時の実質的な最高権力者である[A]に提出された『国主諌暁(こくしゅかんぎょう)の書』です」、の文の[A]に入る人名は何か?答えなさい。

【問2】「『立正安国』は、『正を立て、国を安んず』と読みます。人々の心に[A]を確立して、社会の繁栄と平和を築くという意味です」、の文の[A]に入る言葉は何か?答えなさい。

【問3】「汝須く[A]の安堵を思わば先ず四表の[B]を祈らん者か」、の御文の[A]と[B]に入る言葉は何か?答えなさい。

【問4】「汝早く信仰の[A]を改めて速に実乗の一善に帰せよ」、の御文の[A]に入る言葉は何か?答えなさい。

【問5】「唯我が信ずるのみに非ず又他の[A]をも誡めんのみ」、の御文の[A]に入る言葉は何か?答えなさい。

【問6】「立正安国における立正とは、[A]が達成されるまで、どこまでも貫いていく不撓不屈の行動であるということ」、の文の[A]に入る言葉は何か?答えなさい。

【問7】「立正安国論が主人の言葉ではなく、客の誓いで結ばれていることは、立正安国に立ち上げる弟子が陸続と師の行動に続いていかねばならないという『[A]の原理』を示している」、の文の[A]に入る言葉は何か?答えなさい。

<練習問題の解答>

  • 問1:[A]⇒北条時頼
  • 問2:[A]⇒正法
  • 問3:[A]⇒一身(いっしん)、[B]⇒静謐(せいひつ)
  • 問4:[A]⇒寸心(すんしん)
  • 問5:[A]⇒誤り
  • 問6:[A]⇒安国
  • 問7:[A]⇒広宣流布
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