教学試験

諸法実相の法理と過去の問題|法華経の主要な法理(青年教学3級試験)

諸法実相(しょほうじっそう)は、久遠実成(くおんじつじょう)と共に法華経の主要な法理の一つです。この記事では、諸法実相の法理(青年教学3級程度)の要点を述べた後、関連する過去の問題を掲載しています。

諸法実相の法理は方便品第2で説かれ、「二乗作仏」と共に法華経迹門(ほけきょうしゃくもん:法華経28品の前半)の中心となる教えです。諸法実相によって、万人成仏の原理が示されました。

諸法実相によって万人成仏の原理が示され、久遠実成によって本来万人が仏であるという生命の真実が明かされました。

諸法実相(しょほうじっそう)とは

「諸法」とは、現実世界の全ての現象のこと。
「実相」とは、究極の心理のこと。
そして「諸法実相」とは、諸法はそのまま実相の表れであるということです。

日蓮大聖人は以下の御書で、具体的に、諸法とは「十界の衆生と衆生をとりまく環境世界」であり、実相とは「妙法蓮華経」であると仰せです。

「下地獄より上仏界までの十界の依正の当体・悉く一法ものこさず妙法蓮華経のすがたなり(諸法実相抄:御書1358ページ)」
通解 ⇒ 地獄界から仏界までの十界の衆生とその環境世界は、全て妙法蓮華経の現れである。

つまり、諸法実相とは、「仏も九界も全十界の衆生」が妙法蓮華経として平等であるということであり、仏と「生命の本質」が同じ九界の衆生も、原理として成仏が可能であるということです。

釈尊はじめ諸仏の根本の願い、そして仏法の根本目的こそ、「一切衆生を成仏させて、自身と等しい仏の境涯に到達させる(これを「如我等無異(にょがとうむい)」という)」ことにあります。

諸法実相によって、仏と九界の衆生の越えがたい断絶の壁が取り払われ、法華経以前の教えで不可能であった「二乗たちの成仏(二乗作仏)」「悪人成仏・女人成仏」が可能となりました。

諸法実相に関する過去の問題

諸法実相の法理に関しては過去の青年教学3級試験で以下の問題が出題されています。

【関連問題】:下記のイから二について、最も関係の深い法華経の品名を<語群>から選び、番号を(  )に書き入れなさい。

イ、諸法実相(  )
ロ、久遠実成(  )
ハ、地涌の菩薩に付嘱(  )
ニ、三類の強敵(  )

<語群>
1、方便品第2
2、勧持品第13
3、如来寿量品第16
4、如来神力品第21

解答
イ=1、ロ=3、ハ=4、ニ=2

⇒「青年教学3級試験の要点まとめ」