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— 会話 (@bad_texter) December 14, 2023
繁華街にあるビル内の集合住宅を対策していました。中小企業の事務所が多く、なかなか契約が取れずに時間ばかり過ぎていきました。遊技場裏手に大変古いビルがあり、そこの入居者はあきらかに個人と思われました。
そこのドア周辺の荒れようから、契約とは「無縁」と思われましたが、一軒一軒とあたっていきました。不在と居留守の連続であきらめかけた頃、あっさりとドアをあけてくれるお宅にたどり着けました。
かなり年配の男性で、奥に敷いたままの布団と枕がありました。契約は快く応じて下さり同時口座を取ることも出来ました。男性は高齢のため、私に一部代筆と捺印の代行を依頼されました。終始丁寧な応対に感謝申し上げると男性は話し始めました。
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男性は73歳の一人暮らしで勤め先があるとのこと。そしてNHKの地域スタッフには、今日、実に40年ぶりに逢ったのだというのです。40年前、実家にいた頃、地域スタッフの訪問があったそうで、受信料を払う気ではいたそうですが「NHKは見ない」と言うと、そのスタッフはあっさりと帰っていってしまったそうです。
男性はドアの隅に貼った受信証をしげしげと眺め「よろしくおねがいします」とまで言われました。男性にとって放送受信料の負担は特別なもののようでした。私の訪問が、少なくともこの男性にとっては、感謝されるものであったようです。
昔、玄関のNHKの受信証はステータスシンボルでもあったそうで、そういった時代の感覚をお持ちであったのでしょうか。こういった出逢いはおそらくこれが最初で最後でしょう。
男性のご健康とご長寿を心から祈りました。
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NHKの集金人、つまり「NHK地域スタッフ」の方の記録です。現在、一般からの募集は無くなっていますが、かつての状況からNHKの実態の一面がわかると思います。