宿命転換と宿命転換の法理(転重軽受と願兼於業)

小説「新・人間革命」に連載中の「源流6」(2016年9月7日)における、九竜会館での伸一(池田先生)の指導はまさに、宿命転換(しゅくめいてんかん)をテーマに、それをいかに為し行くかについて述べられたものでした。実に心に染み入るご指導です。

2020年までの毎年実施される任用試験でも、宿命転換とその法理である「転重軽受(てんじゅうきょうじゅ)・願兼於業(がんけんおごう)」は必ず出題される基本中の基本であり、仏法実践の要(かなめ)でもあります。

本稿では、以下、新・人間革命の指導に沿って注釈を付しています。

宿命転換の法理(転重軽受と願兼於業)

指導:「人間は、誰しも幸せになりたいと願っている。しかし、人生にあっては、予期せぬ病気や交通事故、自然災害など、自分の意志や努力だけではどうしようもない事態に遭遇することがある。そこに、宿命という問題があるんです」

注釈:今世でその不幸・不如意の原因が見出せない【宿命】とは何かについて述べられています。宿命転換における宿命とは何かについてのご説明にもなっています。

指導:「その不条理とも思える現実に直面した時、どう克服していけばよいのか――題目です」

指導:「御本尊への唱題によって、自身の胸中に具わっている、南無妙法蓮華経という仏の大生命を涌現していく以外にない」

指導:「強い心をもち、生命力にあふれた自分であれば、どんな試練にさらされても、負けることはない。何があろうが、悠々と宿命の大波を乗り越えていくことができます」

注釈:信心が進むほどに、試練や難が競い起こることは種々の御書に照らして明白ですが、これは、妙法の功徳によって、「現在・未来にわたって受けなければならなかった重い苦しみ」を今世に軽く受けて罪業を滅する為の現象、つまり【転重軽受】であるということ。また、これによって、お題目根本に立ち向かい、生命を鍛えることができるということです。

指導:「日蓮大聖人は佐渡に流された時、法華経のゆえに大難に遭うことで、過去世の罪障を消滅し、宿命を転換することができると述べられている。そして、『流人なれども喜悦はかりなし』(御書一三六〇ページ)と感涙された」

注釈:転重軽受の法門が真実であることを、日蓮大聖人の御金言を紹介して述べられています。

指導:「私たちも、この大聖人の御境涯に連なっていくならば、『宿命に泣く人生』から『使命に生きる歓喜の人生』へと転じていくことができる。大聖人の仏法は、宿命打開、宿命転換の仏法であることを確信してください」

注釈:【『使命に生きる歓喜の人生』へと転じていく】ことについて、池田先生は、宿命を使命に変える「願兼於業」の人であれと指導されています。願兼於業とは、あえて罪を作って(悪業をなして)、民衆救済のために悪世に生まれてくるという法門であり、私たちは実は、自ら願って悪世に宿命・宿業を背負って生まれて来たのであって、この宿命転換の仏法を証明するための仏法の実践を担っているということなのです。

宿命転換の参考記事

宿命転換 任用試験の教学入門

転重軽受と願兼於業(宿命転換) 任用試験の教学入門